数学を色々な角度からお伝えします

惠藤憲二と出会ったきっかけ

惠藤憲二氏と出会ったのは、今はもうないネット上のパズルサイトであった。
ネットの掲示板上にお互いが考えたパズルを出題し合い対戦するというなかなか刺激的なサイトで、参加者のインテリっぽさが好きで私は参加していた。
当時のネット掲示板の技術的な制約も多く、あまり凝ったパズルは出題できなかったのだが、その中でも惠藤憲二氏の出題する問題は特出して面白かったことを覚えている。

 

余談ではあるが、現在のネットの技術発達をみるに、あのサイトを今開設したら流行るのではないかと思う。誰か作ってくれないものか。

 

話を元に戻すと、惠藤憲二氏の出題する問題に関して氏とメールで直接やり取りを行うちに、お互いが意外と近くに住んでいることが判明し何回か実際にあってみたという、ありきたりといえばありきたりな話だ。

 

市役所勤めのアマチュア数学者というのだから驚いたが、惠藤憲二氏の語る数学話の面白さには特に惹かれた。
氏は数学の理論的な話だけではなく、その理論にかかわった人物の歴史までも正確に理解し、それを面白おかしく脚色できるだけの知識を有していたのだ。若いころに氏のような人物に数学の手ほどきを受けていたのなら、ひょっとすると私の人生も変わっていたかもしれない。

 

私は、日本の理数系の人材の不遇さについてなどといった後ろ向きな話に終始してしまったが、惠藤憲二氏の話は当時数学界の話題をさらっていた「ポアンカレ予想」を証明したペレルマンの、その数学と物理学を合わせた独特な姿勢の話題など、前向きな話題が多かったことが印象的だった。

 

それ以降も2か月に一回程度の割合でメールで連絡を取り合っていたのだが、先日、私が仕事の都合で氏の自宅のすぐ近くまで行く機会があったため、久しぶりに会おうという、これもまたありきたりな話となったわけである。